一筆入魂
オレは極めて字が下手である。 字が下手だといろいろな場面で困ることがある。 例えば結婚式の祝儀に名前を書くことなんか、 実にいやでたまらず、 出来上がった字を見るとものすごくがっかりする。 さて、そんな下手な字バナシをもう少し。 実ははるか昔、オレが小学生だったときにも下手な字には悩まされていた。 特にいやだったのが「書道」の時間。 どんなにがんばっても立派なかっこいい字にはならんのよ。 なので書道の時間がいやでいやでたまらなかったのだが、 あるときある方略を思いついて以来、 それほど苦でもなくなった。 その方略とは何か。 正解は「墨汁を使わない」こと。 代わりにすずりで水から墨をおろして行く。 授業開始から30ー40分かけて、 ひたすら墨をおろす。 で、最後に1、2枚清書を書いて提出する。 なんだか怒られそうな話なのだが、 書道の先生はその本格志向なところがうれしいらしく、 逆にほめてくれたりする。 オレも最初は書きたくない一心で始めたのだが、 やっているうちに墨汁の黒さと墨の黒さの違いに魅せられてしまい、 ついには自分でおろした墨で字を書くのが好きになってしまった。 そんなこんなで、 オレの書道セットについていた墨はついにちびてしまい、 新しい墨を買い足したりもした。 たぶん小学生で墨を買い足した人はそうはいないのではないだろうか。 おかげで書道の時間はそれなりに楽しくなったのだが、 字は1時間に数枚しか書かなかったので、 字がうまくなることは決してなかった。 ----- 2010/03/28 22:14 はらへりへりはら。 inオレンチ →掲示板でコメントする |
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