ひさたろ書評No.40 「昭和天皇独白録」
寺崎秀成(編著) 評価(最高5):☆☆☆ 久しぶりに昭和史もの。 少し新しめの昭和史についての本を読むと、 必ずと言っていいほど引用されているのがこの本。 一度読んでみたいと思っていたのだが、 ようやく先日挑戦してみた。 一言で感想を言うと、 「すごい」本。 内容は昭和天皇が戦後すぐに側近達に語った戦争についての話を、 その中の1人である寺崎さんが書き記したもの。 なんで最近の本でよく引用されているかといえば、 しばらく彼の遺品の中に埋もれていたから。 あの戦争の天皇責任論についてはいろいろ聞かれるが、 生の天皇の声について記されたものは実はほとんどない。 昭和前史における天皇の姿勢・態度について、 彼の視点から触れることができる第一級資料である。 もちろん天皇陛下が戦後振り返って語ったものなので、 史実という観点からはやや信頼度が落ちるが、 それでも他の視点からは得ることができないすごい資料。 読みながらゾクゾクしてしまった。 本自体は昭和史・太平洋戦争史について少し知識がないと楽しめないかもしれない。 ただ、この辺についてある程度知っている人なら楽しめること間違いない。 マニアックにおススメのすごい本。 ----- 2010/06/20 18:48 ああ、サザエさんが終わってしまう。 inオレンチ →掲示板でコメントする |
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