タレント議員のハナシ
いわゆる「タレント議員」の問題。 オレは元タレントさんとかスポーツ選手とかが議員さんになること自体は、 「まあいいんじゃないの」派。 だって「国を動かす」ってのはみんなで考えてみんなでやることだもん。 プライベートな時間を使って長いことお勉強していて、 それなりの見識を持っているかもしれないし、 それほど問題なこととは思っていない。 ダメなら次落とせばいいし。 もちろん「著名人」のほうが「一般人」よりも圧倒的に選挙が有利だから不公平だって意見もあるが、 これは有名人とか政党が悪いというよりは選挙システムと投票する有権者の見識の問題だと思っているので、 タレント議員に文句を並べる理由にはならない。 が。 オレは今回の谷さんの当選には若干腹を立てている。 彼女は、 「政治も柔道も両方がんばる」って言って当選したわけさ。 つまり、 「50%のエネルギーを政治にもう50%を柔道に」って言っているようなもん。 最初から政治家として100%がんばる気なんかないわけさ。 本会議も委員会もちゃんと出ると言っているらしいが、 議員さんの仕事ってそれだけなじゃない。 本会議や委員会に出るにあたってそれの数倍以上の勉強と調査を行ってもらわなければ困る。 ちゃんとそれをやれば議員活動だけに最大限力を注いだって時間は足りなくなるはずなのだ。 「勉強と調査」に時間をかけずに、 ただ党の方針に従って多数採決に参加するだけなら、 得票に応じた議会多数決コンピュータシステムでも作って瞬時に採決すればよいんだ。 スピード感がある分コンピュータのほうがはるかによい。 国会議員の給料は年3000万円近いという。 オレはこれを決して高い金額ではないと思っている。 優秀な人が自己を犠牲にして過酷な職務に全力で挑むわけだから、 このくらいは妥当な金額でしょ。 でも、これはあくまで職務を全うしようとしている場合のハナシ。 優秀かどうかもわからない人が、 自己を犠牲にする気がほとんどなく、 職務にも全力で取り組む気がないのだとすれば、 これはこの金額をもらう資格を全く満たしていない。 というわけで、 こういう主張をする谷さんにも、 よく考えずに「応援」の気持ちだけで選んでしまう有権者にも、 そういう人を推薦する政党にも腹を立てているわけ。 こういう人が議員さんに選ばれてしまうあたりが、 この国もまだまだ民度が低いなあと思ってしまう所以である。 ----- 2010/07/27 23:40 ねよう。 inオレンチ →掲示板でコメントする |
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コメント
たしかに。
100%練習に打ちこめなければ選手をやめるべきだ、と叱咤激励したという
柔道界側の反応はあったけど、政界側からのそういう叱咤は無かった気がするなぁ。
こういう視点で取り上げるマスコミがいなかったのも不思議だね。
こういうひさみたいな視点でマスコミが一斉に叩けば、きっと谷議員(選手)は落選したのだろうしね。
投稿: まるよ | 2010年8月 2日 (月) 08時44分
なんかさ、柔道家やりながら国会議員もやって、スポーツ関係の助成金がっぽりとってきます!ってかんじだなぁ、と思った。
議員報酬については、がっつり働くなら、それに見合った報酬があってあたりまえ。資本主義を選んだ国なんだから文句は言う必要がない。お金が欲しいならがむしゃらに働いて稼げばいいんだから。
だから、あからさまに50%の仕事しかしないような、副職みたいな議員さんは税金と貴重な議席の無駄だから辞退していただきたい。
と、あの選挙の日に思ったよ。
投稿: meg3 | 2010年8月 2日 (月) 10時31分
>まるよさん
マスコミがたたかなくとも、みんなが気付いて落ちるようになればいいんですけどねー。
イギリスなんかはもっと民度が高いって話を聞いたことあります。
マスコミは選挙中にこの視点ではたたけないでしょう。
もしそれをやったとしたら、不公正な報道でのちのち問題になると思います。
投稿: ひ | 2010年8月 2日 (月) 23時03分
>meg3
おっしゃるとおり!
スポーツ助成金をとるのはいいけど、
国会議員として100%働いた上で(引退して議員に専念)それをやってほしいよね。
オレはそういう候補者にいれる有権者にも怒りを覚えるねー。
投稿: ひ | 2010年8月 2日 (月) 23時07分