ひさたろ書評No.104 「その日のまえに(重松清)」
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6月30日(月) ■ ひさたろ書評No.104 「その日のまえに(重松清)」 ■
その日のまえに
重松清(著)
評価(最高5):☆☆☆☆
いい大人の、死にまつわる物語がつまった短編集。
四十前半働き盛りの主人公たちが、
現在直面している、あるいは過去に経験した、
「死」にまつわる問題を中心に、
周りの人たちを巻き込みながら小さな物語が展開して行く。
ただ、コイツはただの短編集とは違っていて、
表題作の「その日のまえに」という短編が中心なっている。
ひとつひとつの物語がゆるくこの表題作につながっている。
こういう作品は「死」の前で終わることが多いが、
連作的短編という形で、「その日」「その日のあとで」という短編が収録されていて、
それらもまた味わい深くてよかったりする。
あとがきでこの短編集ができるにいたったワケが書かれており、
そいつもまた、ね。
表題作「その日のまえに」や一連の「その日」「その日のあとで」もすごくよいのだが、
そのまえに収録されていた「潮騒」がたまらなかった。
重いようで重すぎず、
でもやはり重く、ちょっとほっこりして、泣ける。
大いにスーンとすること間違いなし。
かなりオススメな一冊。
たまには思いっきり涙を流してみてはいかがでしょ。
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2014/06/24 18:30
仕事の合間に。
職場にて
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