ひさたろ書評No.108 「小学五年生(重松清)」
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12月22日(月) ■ ひさたろ書評No.108 「小学五年生(重松清)」 ■
小学五年生
重松清(著)
評価(最高5):☆☆☆☆
定期的に読みたくなる重松作品。
今回は小学五年生男子を主人公にした短編小説集。
様々な小5男子たちのなにげない日常を切り取る。
大人への入り口が見えてきた、
それでいて完全に子どもである男子たちの、
ほろ苦く甘酸っぱい、どこかほっこりする17の物語が詰まっている。
確かにこの時期ってそれ以前のお子様時代とも違っていて、
それ以後の青春時代とも違う、不思議な時期。
そしてまた思い出深かったりする。
そんな中でもでも特に気に入ったお話が、
「バスに乗って」と「すねぼんさん」の2作品。
「バスに乗って」は入院した母親をバスに乗って見舞いに行く日々を、
バスを中心に切り取ったもので、実にすーんとなる物語。
一方の「すねぼんさん」は父親が死んで引越しをする、
その最中を切り取ったもの。
こちらは不覚にもじわっとさせられたお話。
もちろんほかの物語もステキなのがいっぱいあった。
各物語の長さがかなり短いので、
夜寝る前にちょっと、みたいな読み方ができる。
心の栄養補給に、いかがでしょ。
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2014/12/21 16:04
久々に市街に繰り出す。
鳥取駅前モスにて。
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